恋愛の悩みの最たるものは、愛を上手に伝えられないということだろう。本書にあげられた例を見ると、本当なら恋人になれるはずの2人や、別れなくてもいいカップルがちょっとしたすれ違いで失敗していることがわかる。第3者から見れば「もっとちゃんと説明すればすむことなのに」と思うようなことで、当事者たちは言葉足らずから生じた誤解に振り回される。実にありがちな例ばかりで、なんだか身につまされる。 ?「出会いは一瞬、あとはコミュニケーション次第」と精神科医である著者は断言する。出会いはいつでも、どこにでもある。それを生かせるかどうかは、やり方しだいというのだから、心強い。ところが、コミュニケーションというものは、著者が指摘するように「愛さえあればなんとでもなるものではないし、話せばわかるというものでもない」。そこで恋愛のためのコミュニケーション技術が必要になる。 そのポイントとは、たとえば恋愛では独演会は禁物であること、相手との会話に起承転結を盛り込むこと、どんな話も2人のこととして意識すること、などなど。どれも「言われてみればそのとおり」だけれど、気がつかなかったことばかり。「メタ・メッセージ」「パラ・コミュニケーション」といった一見むずかしそうな単語も飛び交うけれど、素直に読み進んでいけば自然に理解できる。彼あるいは彼女に告白したい人から、恋人との関係を修復、進展させたい人、上手に別れたい人まで、恋愛問題を抱える人に、ぜひ手にとってほしい本だ。(栗原紀子)
人畜無害のスカスカ本
じっくり読めば,なるほど良いことが書いてあるのだろうが,「それだけ?」と問い詰めたくなる。良く言えば常識的,悪く言えばスカスカで中身がなさすぎる。これで精神科医が勤まるとは…というよりこの程度の常識人レベルだからこそ勤まると言うべきでしょうか。他の「ニコマコス」シリーズの出来はそこそこ評価していただけに残念。
出会いは一瞬、それからは..
毎日が家と会社の往復。毎日の繰り返しに麻痺してしまって私達は大切な 何かを見落としがちになっていると思いませんか? 大切な人がいる人も、そしてこれから出会うあなたも。 いいえこれは恋愛だけに限らず、人と人の出会いに不可欠なもの。 そう、それはコミュニケーション。同じ人でも毎日の出会いは一瞬一瞬。それをいかに展開していくかはあなたのコミュニケーション力によるのです。コミュニケーションの大切さをきっとこの本から感じとってもらえるとおもいます。 人だって 本だって 出会いは一瞬、それからは... ぜひ読んでみてください
大変参考になった
「会話は独演会ではなく、リレー方式で」、「以心伝心に甘えてはいけない」等々恋愛コミュニケーションだけではなく、人間関係全般について参考になるテクニックで参考になりました。あとは実戦で試してみるだけです。
ちょっと切ない
大平さんの本はケースがいつも引き込まれるような面白さ(といっては行けないのだろうが)があるが、この本も例に出してあるケースが胸に響く。私も、昔付き合っていた人が事故でなくなっているので、切ない気持ちになった。生きている間に、ちゃんと恋愛することの大切さを学んだと思う。
若い頃に読みたかった
著者が自分で「こんな本を若い頃に読みたかった」と書いていますが、私もそう思いました。結婚して、12年。もう少しで40ですが、この本を読んでいて、若い頃自分が全然もてなかった理由が、今ごろになって分かりました。しかし、この本は、今でも役に立つとおもいます。いつのまにか惰性になって、妻とコミュニケーションらしいコミュニケーションがなくなっていたことに、読んでいるうちに気がついたが、マンネリ打破の項目はオジサンにも応用が利くのだとおもいます。しかし、この本を読むと、告白とかこうすればいいのかとすらすらわかるので、ちょっと妻以外相手にも、実践したくなります。いけないことですが。次は、ビジネスコミュニケーションの本を出してもらいたい。
岩波書店
食の精神病理 (光文社新書 (116)) 純愛時代 (岩波新書 新赤版 (688)) 顔をなくした女―〈わたし〉探しの精神病理 (岩波現代文庫―社会) 診療室にきた赤ずきん―物語療法の世界 (新潮文庫) 豊かさの精神病理 (岩波新書)
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